卒業生紹介


千葉 あかね


2011 京都市立芸術大学 美術学部 版画専攻

作品紹介作品紹介

 

私は高校一年の冬から浪人して芸大に入るまで三年間、さんかく工房に通っていました。

子ども向けのお絵描き教室に通ったことしかなかった私は、初めてさんかく工房に行ったときに飾ってあった生徒たちのデッサンを見て、緻密な描き込みと立体感にとても衝撃を受けたのを覚えています。
さんかく工房の授業はとても丁寧で、受験用のデッサンや色彩などを、一から教えてもらいました。美術はセンスが大事で、習って学ぶものではないと思われがちですが、ここでは色の配置や画面の構成などを実際の作品作りを通して学びました。また空間の捉え方やものを見る時のまなざしなど、技術面だけではなく様々なことを考える機会がありました。

色彩は各課題が終わるごとに合評があり、一人一人が自分の作品について説明をしたり、意見をもらう機会が豊富にあり、人前で作品について話した経験は大学に入ってからもとても役立っています。先生方は厳しくも優しく、がんばりを認めて声をかけたり、集中し切れていないときには叱ったり、うまくいかず悩んでいる時には親身になって話を聞いてくださいました。


私は実力が足りず一年間浪人しましたが、浪人生活はとても楽しいものでした。毎日朝10時頃から夕方ほかのクラスの生徒が来るまで教室にいて、出された課題をリメイクしたり、過去の先輩の作品の模写をして絵の具の使われ方を学んだり、浪人の友達と自主課題を作ったりして過ごしました。たまに先生が来て一緒にモチーフを選んでくださったり、おなかが減ったでしょうとパン屋さんに連れて行ってもらったりしたのが懐かしい思い出です。


先生はよく、「うちは受験のための技術を教えたいんじゃない、これから美術家としてやっていくために必要なものの見方、考え方をみんなに身につけて欲しいんだ」とおっしゃっていました。その言葉が単なる受験勉強をしているのではないぞと私を励ましてくれました。私は今大学で版画を専攻していますが、作品作りをする際に、時々先生方に言われた言葉を思い出します。


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